建築家というと「奇抜で住みにくそうな家」というイメージがありましたが、実際は、住みやすさや家事動線なども考えた上で作家性を出すため、はたから見ると「奇抜」な家になるのかなと思いました。

通りがかりのおじさんがテラスの部分を見上げて

「なんでここ空いているの?俺だったらもったいなくて部屋にするけど」と。

この大屋根に包まれたテラスがあるからこそ、植物の成長や収穫を楽しんだり、プール遊びや縄跳、ランチやバーベキューなど、豊かに過ごせているのですが、そのおじさん(他人)にとってみれば、「スペースの無駄使い」「奇抜な形の家」です。

私が最初にマンション買っていたら、その部屋で生活を楽しんでいたと思いますし、この家を見たら「なんで空いてるのかな?変わった家」と思うでしょう。家の価値なんて考え方で180度変わります。

みんながみんな、建築家がいいとは思いません。

私が思う、家づくりの違いはこんな感じです。

【ハウスメーカー】

既成品のバリエーションがあり、選択肢を用意してくれるも、自由度が少ない (= 選ぶ労力が少なくて楽)安心感があるも、相対的に高い。完成まで一番時間がかからない(=引っ越しまでの家賃少なくて済む)

冷暖房・換気系システムを訴求ポイントにしているところが多いです。車で言えば、燃費いいからとハイブリット押すけど、本当に値上がり分だけ元取れるのかな?と疑問がありました。

個人的には、住宅展示場での囲い込み営業マニュアルが秀逸で唸りました。最初の2時間で数千万円払いそうになりましたので、「家づくり」を知らない人へのアプローチが秀逸です。

キッズルームの充実も、すべては計算されていて、商業芸術の粋かと。数千万円の買い物を、すぐに決めさせるためのテクニックの数々、勉強になります。

ハウスメーカーに任せればスムーズに家が建ちます。

それが良いかどうかは、人によります。

【工務店】

提案力にかなり差がある。得意な工法の範囲で考えるところが多い。わりと自由度が高く、施主支給がOKなところが多い。良いところに当たれば、HMより安くて自由度が高い家に。でも、どの工務店が腕があるのか、それが適正価格かどうかがわからない。

○○工法だとキャンティレバーのように、少しだけ出っ張るのも無理とか、陸屋根は経験が少ないので無理とか、制限は聞かないと教えてくれないと思います。

腕のある工務店の見つけ方は、このページの下部に。

【建築家】

自由に発想して、それが実現できる工務店を探すので、提案力はピカイチ。設計料が高いが、コストダウンの方法も熟知していて、ローコストも作れるも、素敵な提案を実現しようと思うと予算オーバーになりがち。1年とか2年とか時間がかかる。

設計期間もかかりますし、複雑な形ですと、作るのにも時間がかかります。その分、家賃も余計にかかりますので、その期間を楽しめないと、苦痛かもしれません。

私はずっと楽しめたので、またあのできるまでのドキドキを味わいたいなと思います。住んでいる今の時間は日常で、できるまでは非日常でした。

【結論】

自分で良いプラン思いついて、良い工務店にお願いすると、一番安くて満足できるものが作れると思います。建築家の自邸はそのパターンですね。

腕があって、コストも適正な工務店は、建築家物件をたくさん作っている工務店です。腕が無いと作れませんので、レベルが高いですし、たくさんの見積りを取ってきている建築家が選ぶわけですから、コストも適正なはずです。

そんな工務店はSUMOとかにはたぶん載ってません。広告やホームページ(以下HP)に力入れてなかったりするので、ネットで探すのも大変です。HPもアレなこと多いですし・・・

正直、HPでは見抜けません。感じ良さそうなHPは、今は簡単に作れますから(私は作る側でもあるので、断言できます)

良い写真、それっぽい文章、ある程度のデザイナーが揃えば、誰だってぽいやつ作れます。WordPress使えば知識もいりませんし。

そこで、新建築住宅特集を。何冊も見て、複数載っている工務店は、相当だと思います。建築家が複数の工務店に相見積もりを取って、コスト的にも技術的にも「ここだ」と思う工務店が、新建築住宅特集に載っているわけですから、設計のプロが選んだプロの工務店の確率がかなり高いです。

新建築住宅特集は、ローコスト住宅から豪邸まで、北海道から沖縄まで、幅広く載っています。モダンリビングだと、豪邸に振れていますし、住まいの設計やLIVESは中の上から上という感じでしょうか。

我が家をお願いした栄伸建設さんも住宅特集に載っている、たくさんの建築家が頼りにしている工務店の一つです。

現場監督と話をしていて、「建築家物件は儲からないよ」と言っていました。ある意味「普通ではない」空間を作るには、失敗すると損失になる可能性があちらこちらにあります。でも、建築家物件をやることで腕が上がり、他の仕事にもつながる。何より、建築家との仕事は面白いと、おっしゃっていました。

難しい仕事を、面白がって挑戦するのが、建築家物件を多数行っている工務店の共通点なのかなと思いました。